上司の立場になってわかった、指示が曖昧になる理由

「これ、こんな感じで資料作ってくれる?」

「わかりました」とは言ったものの、「ん?何をどうすればいいんだ?」と作る段になって困ることってよくありませんか?

で、自分が思った感じで資料作成し、提出すると「全然違うな、これ経営層に見せる資料だから、数字とその根拠書いてくれないとダメだな」と差し戻される。

とか、今週中にできればいいだろと思って、後回しにしてたら「あの資料、できた?明日使いたいんだけど」と血の気がひいたりしたケースなど、身に覚えはないでしょうか?

自慢じゃないですが、私はめちゃくちゃあります!笑

自分でも、「なんでこんなことになるんだろう。」「仕事できないなぁ」と落ち込む事がしばしばありました。

そんなある日、「キミ、あそこの現場立ち上げの管理者やって」と、突然現場責任者・管理者(飲食店の店長みたいなものをイメージしてもらえれば)を命ぜられてしまいました。

その中で私が犯した過ち(曖昧な指示)を反省も踏まえ、思う事を含め書き出してみたので、読んでみてください。

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◆指示が曖昧になる原因

私なりの分析ですが、あいまいな指示を出してしまう理由には下記3パターンがあるのではないかと結論付けています。

1・指示の仕方がわからない(指示をすることに慣れていない)
管理者には管理者になるべくしてなった人もいれば、私のように人手不足から管理者に駆り立てられた人もいます。

業務が拡大して人手不足になってくると、勤務年数が長い順から管理者にされてしまう日本の会社(そうじゃない会社もたくさんあると思ってます)。

管理者に適していない人もやらされてしまうということも往々にしてあると思います。
そんな人がいきなり部下をつけられて管理者になったとたん、テキパキ指示ができるなんてことは起こらないですよね。

2・伝える時間・気持ちに余裕がない
管理者になったらわかったのですが、管理者ってやらなければいけないことが山ほどあるんですね。
「お客様対応」「採用・人員管理」「社員のモチベーション管理」「部下からの相談」「経営層への報告資料作成」「収益管理」「KPI管理」などなど。

本来ならば手取り足取り教えてあげたいのですが、時間的にも精神的にも余裕がなく指示が曖昧になってしまうことが多々ありました。

もう、こんな ↓ イメージです

3・わかってると思ってる
結構気を付けていたのですが、自分と相手の情報量に差があることを加味せずに依頼したり、同じ会議に出てたからわかってるはずと依頼してしまうことがありました。

気を付けているつもりでも、誰が何の情報知ってるのかなんて把握するのは難しいですね。

いかがでしょうか?上司がこんな状態で、曖昧な指示を出されたほうは不幸ですよね。

そこで次に、どうしてもらえると助かるか?というところを書いていきます。

◆指示が曖昧だった場合、上司としてどうしてもらえると助かるか

もう、答えは簡単(でも難しいんですが)。

「確認する」

です。

ここでは「何を確認するか?」と「どう確認するか?」について記載します。

※私の知見だけでは不安だと思うので、ここからの確認事項はこのようなコミュニケーション不足の改善方法について記載されている、「世界で一番やさしい資料作りの教科書」も参考に書いています。(私の仕事に多大な影響を与えてくれた一冊です)

・何を確認するか
「誰に見せる資料なのか」「その資料で伝えたいことはなにか?」・・・経営層に見せる資料なのか、他部署に説明会を開くための資料なのかで、資料の作り方が変わってきますね。私も資料作成時にこれをあまり意識せずに書きたいことだけ書いて、で何を伝えたいんだっけ?と資料作成後に「あれあれ??」とよくなっていました。

「資料をみてもらって、なんと言ってほしいのか」・・・この視点も抜けがちですね。稟議とかだと、明確に「承認してもらうこと」が目的なのであの手この手でその方向に持っていきますよね。この視点があることで、想定される質問などが見えてきます。

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「その資料はいつ使うのか」・・・来週使うのか、明日使うのかで全く緊急度が違ってきますよね。期日は確認しましょう。

・確認の方法

忙しそうな上司を引き留めて確認するのって、結構勇気が要りますよね。

でも、上司側としては、そんな引き留められることについては何とも思ってません

逆に資料作成をお願いした部下に上記のようなことを聞かれたら「こいつ、できるな」と思いますね。

確認してもらうことによって自分もぼんやりイメージしていただけだったことが明確になってくるので、逆に「助かった」と思うこともしばしばあります。ぼんやりイメージしていたことが実はロジック的に破綻してたりすることもよくあります。

「来週くらいには説明会したいから資料作らなきゃ」というざっくりのイメージで依頼をしたときに、「いつ使いますか?」「誰に参加してもらいますか?」「こんなこと伝えたいってことでいいですか?」など確認されると、参加者が明確になり、「その参加者を集めるなら来週では集まらないな、別途告知したほうがいいな」などどんどん解像度があがっていくので実際何をすべきか上司側も明確になっていきます。解像度が上がることによって曖昧ではなく明確な指示ができるようになるんですね。

そういった確認をすると、上司側にも気づきが出て「来週にやりたいって言ってたけど、このスケジュールじゃ全然ムリだな」とか課題が出てくるので無理な納期なども解消されることがあります。私は何度もありました(;^_^A

資料の中身についても、確認が入ることで「ここが伝えきれてなかったんだな」とか「本当に伝えたい内容」がブラッシュアップされたりします。

上司が席にいなくて捕まらないなどの場合は、もう予定表に入れてしまいましょう。私は今は、依頼をもらったら下記ステップをめどに最初の段階で打合せをセットしてしまっています。
0%「内容の確認(内容がわかっている場合は省略する)」
10%「骨子(もくじ)レベルでの確認」
40%「ざっくりイメージ」
70%「あとは清書だけ」
100%「完成」

もともと私は「打合せを先にセットするなんて、その時点で出来てなかったらイヤなので、出来る目処がたってからセットしよう」という先延ばし人間でしたが、資料の進捗を逐一報告してくれる部下はめちゃくちゃやりやすかったので、その部下に倣ってこまめに内容確認をすることにしました。実際やってみると、プレッシャーはあるものの、方向性の合ってる合ってないがすぐにわかるのでめちゃくちゃおすすめです。

◆指示内容を確認するときに注意してほしいこと

・上司も人間なので問い詰められてるように感じる
指示について「いつまでですか?」「伝えたい内容って具体的に何ですか?」「誰に見せるんですか?」など矢継ぎ早に質問されると、上司も「あ、そんなこと考えてなかったなぁ。(そこまで考えてないのに依頼して申し訳けない)」「いつまでにしようかな(あまりに急かしちゃうと悪いしなぁ)」といろいろ心の奥底で思うところが出てきて、なんか責められる感じがするんですよね。

なので、確認する場合はやさしく聞いてあげてください。
「いつまでに仕上がっていれば大丈夫ですか?」
「伝えたい内容って具体的にこういうことですか?」
「〇〇さんに見せるってことであってますか?」
とか、ちょっと具体的な内容を入れて「あってますか?」という口調にすると優しくなると思います。

まとめ

上司という立場でも、いろんな背景を持った”人間”であり、曖昧な指示が出てしまうことは誰にでもあり得るんだと思います。

この記事を読んでいるあなたも急に来月から現場責任者やってくれと言われるかもしれないので、上司にも優しくしながら具体的な内容確認をしてあげてください。

上司から見ると、逐一確認してくれる部下は信頼できる部下になりますし、何より自分(依頼される側)の差し戻しにかかるムダな時間を削減できますよ。

途中でご紹介した「世界で一番やさしい資料作りの教科書」にはもっと具体的な内容だったり資料作成の肝部分が書かれていますので、ぜひ購読してみてください。

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