最近、社内異動があり、初めて年齢が離れた(10歳くらい年上)上司のもとで働くことになりました。
異動初期ともあり、コミュニケーションも兼ねて週数回タスクの確認をしているのですが、なかなか上司の考えていること・言っていることがわからず苦慮しております。
「なんかこっちが知っているテイで話してくるなぁ」
「主語がなくて何のこと話してるのか全くわからん」
という状態。
私の理解力が弱いのかな・・・と考えていましたが、内容がよく理解できずに終わった打合せで、同席した同僚に「〇〇上司の言ってたことわかった?」と聞くと「いや、オレもわからんかった」と返ってきたので、私の理解力ではなさそう。
「わかりました!」と言って資料提出していた別の同僚は「そんな資料作れなんて言ってねぇ!」とけちょんけちょんに怒られています。(かわいそう)
私も指示を出す側になっていたこともあるので、「お願いしたのに全然やってくれない」「全然違う資料が出てきた」という経験があります。その自身の経験と今起きていること両方の視点から記事を書いてみました。
曖昧な指示に四苦八苦している方のお役に立てれば幸いです。
上司の指示が曖昧なのはなぜ?考察してみる
そもそも曖昧な指示ってなぜ出てくるのでしょう?
※私なりの考察です。
一番の要因は、頼む側(ここでは上司)が頼まれる側(部下)の情報量を理解していないことなのではないかと思っています。
私も依頼する側の立場だったときに「このデータ、エクセルで集計してもらえる?普通に集計すればいいから」とお願いして、出てきた集計にげんなりしたことがあります。
そこで気づいたことは、「私の普通」は「相手の普通ではない」ということ。
私は10数年エクセルで集計や分析ばかりやってきたので、集計はお手の物。
それに対して依頼された側はエクセルの集計なんてやったことないかもしれないし、数値が苦手かもしれない。
そんなことを考えずに、依頼する側のイメージはもう出来上がっているけど、それを具体的に伝えず、自分が簡単にできるから誰でもできると思って依頼をする。これが曖昧な指示につながるのではないかと考えています。
他にも、依頼する側は会議や上司の上司などから伝わってきた情報を持っているのに対して、依頼される側はその情報がないまま依頼されることも多いのではないでしょうか。
その情報の差分が作る資料の方向性を左右するのだと思います。
おそらく依頼する側と同じ情報量を持っていれば依頼する側が思った通りの資料ができるはずというのが私の考えです。
上司の曖昧な指示への対応方法
一番の要因が情報量の差だとした場合、その対策方法は、「その情報の差を埋める」になりますね。
■いま私が実践している、その差を埋める方法は、下記内容の確認です。
(資料作成を依頼された場合)
①「その資料は誰が見るのか」
確認の仕方:「作った資料って、〇〇さんにお見せする感じですかね?」くらい具体的な名前を出すと「いや▽さんだよ」と具体的に名前が返ってくるのでお勧めです。
②「その資料で伝えたいことはなにか(なぜ作るのか)」
確認の仕方:①同様に「この資料ってリスクとって攻めましょうってことが伝わればいいんですよね?」のように確認しましょう。
③「いつまでに」
確認の仕方:「いつまでに終わればいいですか?」だと指示待ちのようにも聞こえてしまうので、「来週の報告会で使う感じですか?」など確認すればより良いと思います。
④他のタスクも持っていた場合は「優先度」
確認の仕方:「あのタスクもいま並行でやってるのですが、こっちを優先していいですか?」とズバリ聞いてください。そうしないと、優先しなかったほうを「やってないじゃないか!」と指摘されてしまいます。優先度を決めるのは上司にしてもらいましょう。
※よく5w1hといいますが、5w1h(+how much,how many)を確認すれば大体のことは網羅できます。
■「そんな質問する場なんてないよ」という方は、、、めちゃくちゃ億劫ですが、無理矢理にでも作ってください。私は週2回定期的にセットしちゃってます。定期でセットしておいて、質問がなければスキップすればいいだけの話です。
質問をしないで作った資料を「全然違う!」と指摘されるよりは断然ストレスないと思います。
依頼する側(上司)の目線としては、質問してきてくれるのはありがたいです。たとえ質問内容が的を得てなくても、「あ、伝わってなかったのか」と思うくらいで「ちゃんと伝えてあげよう」のほうが強いです。資料が出来てなくて困るのは実は依頼する側(上司)も一緒ですから。
逆に、質問をしないで締切りギリギリに的を得ていない資料が出てきたときの絶望感たるや・・・。
■方向性が確認出来たら30%くらいの状態で認識合わせをしましょう
資料作成の場合は、もくじをつくって、「それぞれのスライドではこんなことを書こうと思っている」ということを認識合わせします。
その擦り合わせによって、イメージがより具体的になってきますし、上司の今までの知見で「こっちを先に話したほうが理解しやすい」「この視点が抜けてるね」などアドバイスがもらえたりします。
集計などの場合は、集計フォーマットが出来た段階で、一度認識合わせしましょう。「こんな表にしようと思ってますが、あってますか?」くらいの感じでよいです。
そこで見せたい数値に認識齟齬がないかなどを擦り合わせることができます。
まとめ
もう知っているよ、とありきたりな内容だったらすみません。
ですが、実際できてますでしょうか?
かくいう私も、上記内容は知っていて、こまめな質問はしたほうがいいんだろうなぁ・・でもめんどうだしなぁ・・・緊張するしなぁ・・・で終わっていた派です。
しかし、新しい部署への配属となったタイミングで(せっかくだしやってみよう。新しい部署での心象を良くしようという下心から)切り替えてみたところ、資料の差し戻しの数が劇的に減りました。
本に書かれてる内容って、やっぱりやったほうがいいですね笑
曖昧な指示に対しては、どんどん情報を引き出していきましょう。
ちなみに、この私の行動に大きな影響を与えてくれた本が2冊あります。
「世界で一番やさしい 資料作りの教科書」と「失敗の科学」という本です。
「世界で一番やさしい 資料作りの教科書」は資料作成時の質問内容やコミュニケーションについて影響を受けました。
「失敗の科学」は早めに失敗しておかないと修正がきかなくなるよというところに影響を受け、なんでも早めにチェックする習慣をつけるようになりました。
もし興味があったら購読してみてください。